京都散歩3 6.4~6.6




京都の伝統ある染め物「友禅(yuzen)」

ふらりと歩いていると店の奥で作業している様だったようなので、ちょっと覗いてお話を聞かせてもらいました。友禅はその行程の複雑さ故、今では分業化しているのが一般的らしいのですが、ここではその行程の大部分をまだ多く請け負っているそうです。ちなみに、ここと付き合いのあった職人さんも今では廃業してしまったらしく、その跡地が「京都散歩2」で載せたKOYAMA Galleryになったそうです。

各地の職人さんの後継者不足などがよく話題になりますが、実際は修行したいという方がよく来るそうです。しかし、そういった方々の育成は資金も時間も多くかかるそうで、それでは私たちが食べていけない。というのが、実情のようです。

中国の安い技術が進出や需要が減少など、多くの理由が絡み合い伝統の技術が失われようとしています。正直、それを解決する術は何も浮かびません。地方の伝統技術を再生するプロジェクトとして多くのデザイナーが製品を開発していますが、どこもそれほどの成果を上げている実績もないようです。

実際、職人さんが作るものは高いです。そこにデザイナーが介入することで更に高くなります。正直、デザイン・アートと言うもの事態が日本では、伝統工芸品と等しく、身近なものではないのも事実。「過去のモノと成り果てた技術」と「最新鋭・最先端を求め生活とはかけ離れたデザイン」のお話でした。デザインがもっと人々に歩み寄る必要が迫られる時代がきている気がします。

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